幸いにも私、営企室高橋が従事している
広告事業、エンタメ事業が共に多忙を極める渦中、
これまた幸いにも会場の恵比寿ガーデンプレイス
「ザ・ガーデンルーム」が、恵比寿本社の
目と鼻の先にあったこと、また、写真をやっている
友人からたまたまの誘いが後押しとなったことで、
何とか仕事をやり繰りし、諦めかけていた写真展を
鑑賞することが出来ました!

『写真家チェ・ゲバラが見た世界』

今年で没後50年になるという
キューバ革命の英雄チェ・ゲバラ。
ゲバラは何時もカメラを携えていたと。

約240という作品点数は、
なかなか見応えのあるもので、
取り分け、広島訪問時に撮影した
原爆ドーム擁する平和記念公園の写真は、
本展が目的としている、
「革命家の視線を追体験」という
大仰なお題目以前に、

武力によって革命を成し遂げた男が、
人類最大の武力=原子力爆弾が、
唯一の戦争被爆国に齎した、
その余りにも深い魔性の爪跡を、
どのような視点で捉え、どのように
フィルムに焼き付けたのかについて
思いを巡らせる羽目になったが、
残念、私にはその一葉からゲバラの
視点を斟酌することは出来なかった。

但し、私の知り得る範疇において、
ゲバラが今尚、多くの人々に支持
されていることは理解に難くなく、また、
そのカリスマを理解することも難くない。
それにしても、有料の写真展で
入場一時間待ちの列が出来るとは・・・
改めてゲバラ人気に驚かされた。

総じて、掲げられたお題目に
添うことは否めないが、240点のゲバラの
写真から感じたことは、ゲバラが、例えそれが
見知らぬ人物であっても、人を撮ることを、
また、人が造った歴史遺産などを撮ることを
楽しみにしていたことが、ひしひしと伝わって
来たことで、英雄によらず、一個の人間
としてのゲバラの心模様に好感が持てた。